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『相談課便り』第37号 コンテンツ
「教育相談課について」
「学校医によるこころの健康相談」
「スクール・カウンセラーによる相談」
「生徒のセクシャルハラスメント等の相談」
「ピア・サポート活動」
「相談課のスタッフ紹介」
うしろ姿 石原明子
<平成26年6月発行>
 <表面>
 <裏面>

 「教育相談課について」   
 教育相談課では「安心して相談できる場」の提供を最も重要なこととして考えています。深刻な相談だけでなく、ささいな気がかりであっても、どうぞお気軽にご相談ください。面接相談と、電話相談の両方を行っています。また、生徒からの相談だけでなく、保護者の皆さんや教職員からのご相談にも対応させていただきます。スタッフは10人で、次のような方針で相談活動を行っています。
 
 ①相談に来た人を主人公とします
  無理に話をさせられたり、解決方法を強要されることはありません。あくまでも相談に来た人が主人公です。
 ②秘密は厳重に守られます
  相談をする過程で知り得た個人に関わる情報や、相談の内容は、相談に来た人の了解なしに第三者に(例えば、担任の先生・顧問の先生などでも)話すことはありません。ただし、命にかかわるような場合や犯罪に巻き込まれる可能性の予測されるような場合は例外とします。しかし、このような場合もできるだけ本人の了解を取ることを基本としています。
 ③気持ちを大切に、共に考える姿勢で対応します  
  相談室では、魔法のような解決策が用意できるわけではありません。不登校の人が相談に来た翌日からすぐに登校できるような方法を提供できるとは限らないのです。だったら、相談しても仕方がないでしょうか?…いいえ。相談室では、相談に来た人の気持ちを大切にしながら、これからどうすればよいかを共に考えることはできると思っています。今の在り方をまずは受け入れることから始めて、本人の意志を尊重しながら、共に考える姿勢で取り組んでいます。
 ④予防的・開発的教育相談も提供します
  教育相談として一般的に考えられている、悩み相談やカウンセリングなどは、問題解決的教育相談です。相談室では、こういった取り組みのほかに、リラクセーションや自己理解、コミュニケーションスキルなど、予防的・開発的教育相談も紹介しています。これらは、よりよく生きていくための指針になったり、問題が発生するのを未然に防ぐことに役立ったりするものです。
 ⑤特別支援の観点からも細やかに対応します
  特別支援教育コーディネーターの先生を中心に、スクール・カウンセラーの先生、校医の先生、相談課のスタッフおよび担任など関係の先生方と連携することで、より効果的な支援ができるように対応します。

 「学校医によるこころの健康相談」    
 本校では精神科校医の中野善行先生による「こころの健康相談」を計画し、各回ごとに文書でご案内を差し上げています。専門のお立場からのアドバイスやご支援をいただくことができます。本年度の第1回目は終わりました(5月22日)が、このあと7月・9月・11月に実施する予定です。

 「スクール・カウンセラーによる相談」   
 昨年度に引き続き、スクールカウンセラーとして森口章先生に来ていただいています。先生は高校の教師をご退職後、現在は「沢田の杖塾」を主宰され、山陽新聞の相談欄を担当されたり、講演会に回られたり、多方面で活躍されています。本校では、年間12回にわたって生徒や保護者の相談に応じていただいたり、研修会や事例検討会などにもお力添えをいただく予定です。今後の来校予定は以下の通りです。
  6/10(火)7/16(木)8/20(水)9/26(金)10/28(火)11/12(水)12/13(土)
  1/16(金)2/3(火)3/19(木)
*「こころの健康相談」「スクールカウンセラーによる相談」は予約が必要です。  
 教育相談課(石原明子・神田美紀)または担任までお申し込みください。
               TEL  272-1271(岡山朝日高校)

 「生徒のセクシャルハラスメント等の相談」    
 生徒のみなさんがセクシャルハラスメント等のことで相談したいときには、
次のスタッフが対応させていただきます。担任も相談に乗ります。
   石原 明子 (国語科・教育相談課長)    
   大口 正行 (保健体育科・保健主事) 
   時岡 英雄 (保健体育科・教育相談係)
   神田 美紀 (養護教諭・教育相談係)

 「ピア・サポート活動」   ★支え合う心を育て、あたたかな学校風土作りを目指します★ 
 生徒の間に相互支援の力を育てるピア(仲間)サポート(支援)活動を、本年度も実施します。
この活動を通じて、生徒が自己肯定感を増し他者を尊重し(自重互敬)、いじめや不登校の起こりにくいあたたかい風土が築かれることを目指しています。人の間で生きていく中で、誰かとつながっているという思いはとても大きな力を与えてくれます。希望者を募り(6月)、トレーニングを行い(8月)、夏休み後半から実際の活動に入ります。その後は、活動を報告したり新たな取り組みを考えるフォローアップセッションを実施します。トレーニングでは、「話の上手な聴き方」「自己理解」「リラクセーション」「対立の解消」などについて学びます。この活動を通して、たくさんの笑顔に出会わせてもらっています。将来、教師や医師・看護師・保育士などの仕事に就きたいと考えている人には、ぜひとも学んでほしい内容ばかりです。本年度もたくさんの生徒の参加を待っています。

         ◆◇◆あるピア・サポーターの発見(25年度まとめの感想より)◆◇◆
 ピアサポートで、ストレスとの付き合い方や話の上手な聞き方、対立の解消法などを学んで、少し成長できたと思います。とくに相手の気持ちを考えて話が聴けるようになったので、友達が増えたかな、と感じます。また以前から仲の良かった子は、より多く話をしてくれるようになったかなと感じました。ピアサポートに参加することで周りの人を大切にできるようになれて、参加してとても良かったと思っています。
 ピアサポート活動に参加して、私にとって最も大きかったのは、自分の存在を好きになってあげることができたことです。高校生になってから悩むことが増えて、だんだん悩んでいる自分が嫌になることが多くなりました。でもピアサポート活動に参加して、「私も誰かの役に立てているのかも」と思えたことで、すごく気持ちが楽になりました。誰かを支えるということで、自分も支えてもらえると分かったのは、私の中で大きな発見でした。ピアサポート活動をしながら、この発見を誰かに伝えられたらいいなと思います。
 今後も気負いしないように、周りの人や自分を大切にし、気配りができたり、話を一生懸命聞けたりできるような人になっていきたいと思います。 (2年女子)

 「相談課スタッフ自己紹介」  26年度のスタッフです。よろしくお願いいたします。  
信宮優子 Yuko Shingu (補習科担任・英語科)
 車を降りたら、戦闘モード。息子称して「時短の女」。右手の鞄をフライパンに変え、作るはもちろん炒め物。そんな私が、朝ドラ「ごちそうさん」に感化され、今春「スロー準備のスローな食卓」を掲げたものの、「母さん、夕飯まだ?」の連続攻撃にあえなくダウンとなりました。軟弱なフライパン生活に逆戻りの現在ですが、今年度は相談課にて、ゆとりの心を、私が、養い、再チャレンジしたいです。一緒にスローライフを目指しましょう。

大西秀規 Hideki Oonishi(3年B組甲担任・数学科)
 3年と2年の数学を担当しています。部活動は囲碁・将棋部とラグビー部の担当です。何か力になることがあればお手伝いをしたいと思います。気軽に相談してください。最近腹まわりが少し気になってきました。約30年前の高校の時よりもウエストが+15cmと厳しい状況です。何か手軽な運動はないかと模索中です。

荒江昌子 Akiko Arae(2年B組乙担任・国語科)
 2年の漢文・現代文担当、テニス部顧問です。さて、新しい教室、新しい仲間にはもう慣れている頃でしょうね。新しい一歩を踏み出せていますか? 私の今年の目標は30分以上の運動(徒歩も可)週3回です。到達目標を低くすると、達成しやすいと聞きましたので、これで頑張ろうと思っています。やることが多すぎ、と思っている人も、小さい目標を立てて実行してみてはいかがかな? 紙に書き出してみると達成感があると思いますよ。

時岡英雄 Hideo Tokioka(2年F組甲担任・保健体育科)
 2014年はワールドカップイヤー。本場ブラジルでの開催。4年に1度の大舞台。本番・土壇場で出せるのが本当の実力。23人のプレーと個が自律したチームワークでどこまで躍進するのか「ザックジャパン」。ワクワクが楽しめる今年はそれだけで幸せです。

小野公生 Takao Ono(2年E組甲担任・理科)
 新学期が始まって2カ月,新しい環境にも慣れたことでしょう。これから先,ほとんどの人が勉強,進路,友人・家族関係など何かしら壁に当たると思います。それらに本気で対面し,もがきながらも乗り越えようとする朝日高生の姿勢には頭が下がります。何かあればいつでもどうぞ。

高岡麻衣 Mai Takaoka(養護教諭・2年団所属)
 最近、保健室でよく思うことがあります。それは、困ったときに助けを求められること、辛いときに辛いと言えることは生きていく上で大切な強さだということです。弱音を吐くことはだめなこと、格好悪いと思っている人はいませんか?周りにSOSが発せられることは立派な生きる力です。助けを求められたときにそっと手をさしのべることのできる自分でいたいと思います。

永田宏子 Hiroko Nagata(1年A組甲担任・地歴公民科)
 みなさん,こんにちは。1年生と補習科の世界史を担当し,空手道部と管弦楽部の顧問をしています。気持ちのいい季節になりました。東階段を上がりながら見える操山が美しいですね。皆さんは操山の若葉に目をとめる心の余裕がありますか? 新学期が始まって,辛いこと,しんどいこと等いろいろあるかもしれません。解決策に困ったら,廊下で,社会科準備室で,声をかけてください。一緒に考えましょう!

松北髙行 Takayuki Matsukita(1年E組甲担任・音楽科)
 音楽の松北です。日頃の運動不足を痛感し、昨年から家族と時々早朝ジョギングを楽しむようになりました。普段車で通っている道も自分の足で走ってみると色々な発見があってとても楽しいです。皆さんの朝日高校での生活は時間に追われることが多く大変だとは思いますが、是非とも何か好きなことをする時間を作って下さい。そうしたら気持ちの切り替えができ、色々な事の能率が上がると思いますよ。

神田美紀 Miki Kanda(養護教諭・1年団所属)
 みなさん、こんにちは。自己実現を目指し、自分の目標に向かって努力しているみなさんの姿を見ると、誇らしく頼もしく感じる気持ちと同時に、ココロとカラダの調子はどうかなぁと心配する気持ちが湧いてきます。保健室は『みなさんの話を聴く姿勢を持つ、相談できる安心感を提供する』をモットーにしています。何となくココロとカラダが疲れたときは訪ねてくださいね。とびっきりの笑顔(^_^;)?と癒しの音楽で待っています。



 うしろ姿    石原 明子 Akiko Ishihara
 
 県総体が始まっています。3年生の運動部員のほとんどにとっては、ここが一つの区切りとなるでしょう。この時期になると、遠い昔、自分たちの引退も辛かったけれど、先輩の引退を辛く寂しく感じたことを思い出します。
  「先輩」の存在は大きいものです。その競技をよく知らない自分にまずは丁寧にいろいろなことを教えてくれます。その段階が終わると、先輩は主力として自分たちの活動をし、私たち後輩は、そういう先輩の一挙手一投足を見ながらさまざまなことを学びます。そして先輩の引退。頼りにしていた先輩の姿がそこになくなるというのは不安なものでした。しかし、引退後は、「先輩のように。先輩以上に…」という思いを抱くことで、先輩の姿は私たちの中に残っていきました。
  自分が後輩という立場から先輩という立場になり、そして引退をしてからようやく気づいたことがありました。「先輩」はいなくなるのではなく、後輩の後ろにいて、後輩の後ろ姿を見守り続ける存在だということ。
  最初は横にいます。横に寄り添って、同じものを同じ距離で捉えてアドバイスをしてくれます。次の段階では前にいます。前にいてこちらを時に振り返りながら、その後ろ姿でさまざまなことを教えてくれます。 そして、最終的には後ろに。前に立って「こっち」と道案内をするのではありませんが、後輩がしていることを後ろからそっと見守ることで、確かにそこにいるのです。前方に先輩の姿はなくても、後ろにいるその存在を支えに、自分たちの道をみずから模索していくこの時期が、自分の視野を広げ、自分で歩む楽しさを覚え、また歩める自分に自信を持つことができる、大きな成長の時だったと感じます。
 部活動の中だけではなく、さまざまな所に「先輩」は存在します。学校、職場、習い事、地域、人生 …。いたる所に「先輩」は存在し、後輩としてその存在を思う時、後ろで見守ってくださっていることが安心感となっています。そして後輩としてだけでなく、自分も「先輩」としてそこにいることがあります。例えば教員や親という立場も、子供に対する人生の先輩でもあります。そこでふと考えるのです。さて、自分は今どこに立っているのだろうかと。
 考えてみるとこれがなかなかに難しいものです。「横→前→後ろ」という移行は時間系列でスムーズに行われることばかりではありません。「引退」という時期が曖昧なこともあります。引退すれば堂々と後ろにいればよいのでしょうが、何をもって引退とすればよいのか、関係により相手により、不明瞭です。
 親として、目の前の娘を見ながら考えました。横に寄り添っていた頃のこと…同じ目線に立ってみると面白いものがいろいろと見えることに気付かされました。前を歩いている時のこと…最初は後ろをぴたりとくっついてきていたはずが、段々とその距離が開いてきて、最近ではふと振り返ると全く違う場所に向かっていることが増えてきました。前を歩いていたのでは、もう逆に娘とはぐれてしまう時期になっているのだなと感じました。後ろ側に回ればこそ、その距離を少しずつ広げていけばこそ、彼女の見ようとしている世界が少しずつ広く見渡せます。そしてその後ろ姿がとても楽しそうに、また頼もしく見えることにも気付きます。時にはらはらしながらも、そんなあり方を楽しませてもらう時期なのかと思い始めています。
 親としての引退は親子である限りないと思っています。しかし、その最終的な定位置は後ろなのだと思います。教員としてもまた同じ。相談に携わる者としてもまた同じ。時には横に、時には前にいることも必要かもしれないけれど、最終的にはみなさんの後ろ姿を頼もしく感じながら見守っていきたいと思っています。                                         (3年F組甲担任・国語科・教育相談課長)
 

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