今年は4年に1度のワールドカップイヤー。世界のサッカーの本場であり、サッカー大国とも言われるブラジルでの開催は、世界中のサッカーファンを魅了している。残念ながら日本は一次リーグ敗退という結果に終わったが、我が国のみを応援するというスタンスではなく、最高レベルの世界のサッカーシーンを見続けられる喜びのほうが大きい。1試合1試合、様々なドラマが生まれる様に感動の連続である。勝つことを目指し、フェアに戦い、全力を尽くす選手たちのプレイが織り成すゲーム展開とその完結は一つの芸術である。そのエンディングは、「勝者の歓喜」と「敗者の落胆」を鮮明に色分けることとなる。「勝者」にはスポットライトが浴びせられる。「敗者」には・・・。
スポーツマンの真価が問われるのは「敗者」の振る舞い。「グッドルーザー(good loser)」であれるかどうか。スポーツに求められるのは、飽くなき「勝利」への意欲とそのためのパフォーマンス。だからこそ、「負けること」はとても辛く、悔しい事実である。その時、素直に負けを認め、相手の勝利を称えることが出来る者を真のスポーツマンと呼ぶ。「勝者」より圧倒的に多くの「敗者」が生まれるスポーツの世界。スポーツの意義は「勝つ」ことだけでなく、「負け」を受け止めることにある。そして、そこからまた「一歩」踏み出せるかどうか、そこに大きなものがある。 |
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