一生懸命頑張ってちょっと一息つきたい時,仕事が一段落ついた時,私は自分に小さなごほうびを与えている。それはもっぱらお菓子だ。仕事が忙しくなればなるほど,食べるお菓子の量も増えていく。「ストレス解消の手段として,暴飲暴食は良くない」とピア・サポーターの生徒がLHRで教えてくれ,少々落ち込んでいるが,やめられそうもない。
そして一週間ごと,一年ごとのごほうびも当然あるのだが,二年ほど前に「十年後のごほうび」を設定した。これで十年間頑張れるぞ!と自分に言い聞かせている。それは「2026年に完成したサグラダ・ファミリアに行くごほうび」である。着工から130年以上経ても未完成の,世界遺産にも登録されている聖家族贖罪教会である。私は大学生の頃スペイン語を学んでいたため,バルセロナを旅行し建設中の教会を訪れた。その当時は完成まであと200年はかかると言われており,完成した姿を見ることができないことを残念に思っていたが,近年の技術革新と建築費用の財源安定のため,現在は建築家ガウディの没後100年にあたる2026年に完成予定だと言われている。まさか生きている間に完成の日が来るとは!是非とも再び教会を訪れ,塔の上からバルセロナの街並みと地中海を見渡したいと考えている。余談であるが,バルセロナを含むスペイン周遊旅行をした二十歳の時,現地の人に「十二歳ぐらいに見える」と言われて当時は非常に複雑な気持ちになった。あと八年後に旅行したら何歳に見られるだろうか。もし二十代と言われたら,今度はきっと大喜びするであろう。
たとえ2026年に教会が完成しなくても,ごほうびを先に延ばせばよいし,無事にごほうびがもらえたら,また次の大きなごほうびを設定すればよい。こうして私は将来に希望を持ち続け,なんとか日々を過ごしていけるのだと思う。
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