通勤途中に微笑ましい気持ちにしてくれていた元気に動くランドセルの集団が突然見られなくなり,学校に着いても生徒の姿も部活動をしている音も聞こえない,今まで体験したことのないような状況に困惑しながら,それでも例年のように花を咲かせる準備をしている桜の木々に少し元気をもらっている日々が続いています。学年のしめくくりの時期に集団から離れて,一人で自分自身と向き合う状況になりましたが,他人と比べることなく自分のペースでこの一年を振り返る,思いがけないチャンスかもしれません。仲間と共に過ごす時間,家族と過ごす時間の大切さ,話を聞いてくれる人がいるありがたさ,共に学ぶことのおもしろさ,そしてひとりじっくり考える時間の大切さ…。本当はかけがえのないものであるはずなのに「当たり前でいつでも手に入るもの」と片付けていたことにハッとします。まだまだどうなるかわからないことも多いですが,今しかできない心のメンテナンスをして,新しい学校年度の始まりをいつものように少しドキドキもしながら待って欲しいと思っています。 |