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半歌仙『 冬隣 』の巻 捌 米林 真
はもはもともの食ふ猫や冬隣 米林 真
厨の裏の長き干し柿 田中 晴美
十三夜視力のちょっと良くなりて 満田 佳穂
窓際に立ちひとつ欠伸を 中谷 智紀
昼下がり寂しん坊のお留守番 野村 月子
水鉄砲で狙い定める 阿部 世奈
中州より打上花火絶え間なく 市川 千紗
心艶めく君の横顔 中原 綾花
黄昏に沈みてもなほ追ふ背中 佳穂
長谷の仏は黙りこくりて 智紀
あやかしの蹲りたる部屋の隅 千紗
心配顔で来たる友垣 山口 晃子
小児科で二時間待てり月凍る 月子
降りて止まざる白き粉雪 智紀
ナポリタン削りチーズはお好みで 月子
文春砲は聞きたくもなし 晴美
コンビニの袋溢るる花見酒 世奈
付けし睫毛に黄砂集める 佳穂
起首 平成二九年一〇月二五日
満尾 平成二九年一一月一日
連衆 文学部員
於 岡山朝日高校図書館教養講座(連句)
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